議事録テンプレート|社内Wikiで使う決定事項・宿題・次回の型
「議事録を書いたのに誰も読まない」「宿題が誰のものか分からない」。原因はテンプレートの項目数ではなく、決まったことと宿題が取り出せる形になっていないことです。この記事では、社内Wikiにそのまま貼れる議事録テンプレートの本文を載せ、決定事項・宿題・未決事項・次回の4つの箱の書き分け、会議の種類ごとの最低ライン、議事録をデータベースにする方法、AI議事録と併用するときに人が確認する順番を整理します。
議事録テンプレートには、何を入れれば十分ですか?
会議情報のほかに、決定事項・宿題・未決事項・次回の4つの箱があれば十分です。発言の全文や経緯は、要点だけを補足し、必要なら文字起こしへのリンクで済ませます。
- 議事録(ぎじろく)
- 会議で何が決まり、誰が何をいつまでにするかを、参加しなかった人やあとから確認する人が読める形で残した記録。発言を順に書き起こした「逐語録」とは目的が異なり、決定と宿題が取り出せることが最優先。社内Wikiに置く場合は、あとから検索され、関連する手順書や管理表からリンクされることを前提に書く。
議事録が読まれない原因のほとんどは、長すぎることです。「誰が何と言ったか」を全部書いた議事録は、書く人の負担が大きく、読む人は結論を探すために全文をたどることになります。反対に、決定事項と宿題だけが書かれていれば、忙しい人でも数行で状況をつかめます。項目を増やすほど記入の手間が増えて定着しないので、テンプレートは最小限にし、会議の性質に応じて足す方が続きます。
もう一つ大切なのは、決まったことと決まらなかったことを混ぜないことです。「A案で進める方向」と書かれた議事録は、決定なのか検討中なのかが読む人によって解釈が分かれます。決定事項には決まったことだけを書き、決まらなかったことは未決事項に移して、誰がいつまでに判断材料を揃えるかを添えます。
コピーして使える議事録テンプレート(本文)
以下をそのまま社内Wikiのページや、データベースの「行テンプレート」の本文に貼って使えます。【】の見出しは必要に応じて減らして構いません。
【会議名】週次 人事・採用定例 【日時】2026年9月24日(木)10:00〜10:45 【参加者】佐藤(人事)/高橋(採用)/山本(経営) 欠席: なし 【目的(1行)】10月入社3名の受け入れ準備と、面接官トレーニングの日程を決める 【決定事項】※決まったことだけ。理由と条件を1行ずつ ・10月入社3名のオンボーディング担当を佐藤とする(理由: 人事側で進捗を一元管理するため) ・面接官トレーニングは10月第2週に実施する(条件: 参加者が6名以上集まらない場合は11月に延期) 【宿題】※1行1件。担当者・内容・期限・完了条件 ・佐藤: 入社準備の管理表を作成し、情シス・上長に共有する(9/26まで/完了条件: 3名分の行が揃い、担当が全部埋まっている) ・高橋: 面接官トレーニングの候補日を3つ出し、参加希望を集める(9/30まで/完了条件: 参加者名簿が確定) ・山本: 評価制度の改定案 v3 を人事部に共有する(10/3まで) 【未決事項】※決まらなかったことと、次に決める場・必要な材料 ・リファラル紹介の報奨額 → 次回定例で判断。高橋が他社事例を2〜3件集める 【次回】10月1日(木)10:00〜 議題: リファラル報奨額の決定/入社準備の進捗確認 【話題ごとの要点】※必要なときだけ読む。AI議事録の要約を貼る欄 ・… 【文字起こし・録音】※リンクまたは折りたたみ ・…
このテンプレートで意識しているのは、上から順に「読む人が知りたいこと」を並べることです。冒頭の目的が1行あるだけで、参加しなかった人も「何の会議か」を掴めます。決定事項に理由と条件を1行添えると、あとで「なぜそう決めたのか」で揉めにくくなります。宿題は担当者を1人にし、協力者は本文に書きます。複数人を担当にすると、誰も動かないことが多いためです。
決定事項・宿題・未決・次回は、どう書き分けますか?
決定事項は「結論+理由1行+条件」、宿題は「担当者・内容・期限・完了条件」、未決は「争点+次回の判断材料」、次回は「日時・議題・揃える材料」です。4つの箱の中身の粒度を揃えると、書き手が変わっても読みやすさが保てます。
| 箱 | 書くこと | 読みにくい例 | 読みやすい例 |
|---|---|---|---|
| 決定事項 | 結論+理由1行+条件(あれば) | オンボーディングの件、佐藤さん中心で進める方向 | 10月入社3名の担当を佐藤とする(理由: 進捗の一元管理) |
| 宿題 | 担当者・内容・期限・完了条件を同じ行に | 資料を確認する(全員) | 高橋: 候補日を3つ出し参加希望を集める(9/30/名簿確定で完了) |
| 未決事項 | 決まらなかった争点+次回までに揃える材料と担当 | 報奨額は引き続き検討 | 報奨額は次回判断。高橋が他社事例2〜3件を集める |
| 次回 | 日時・議題・揃えておく材料 | 来週また | 10/1 10:00 議題: 報奨額の決定/入社準備の進捗 |
期限は「今週中」ではなく日付で書きます。あとから読んだときに「今週」がいつか分からなくなるためです。完了条件を書くのは、宿題が「終わった/終わっていない」で揉めないようにするためで、「共有済み」「名簿が確定」のように、第三者が確認できる状態を書きます。状態の区分は「未着手・対応中・完了・保留」程度に絞ると、更新の手間が減ります。
会議の種類ごとにテンプレートを変えるべきですか?
箱の並びは共通にし、会議の種類ごとに「必ず書く箱」と「既定の共有範囲」だけを変えます。テンプレートを何種類も作るより、1つの型に会議ごとの最低ラインを決める方が定着します。
| 会議の種類 | 必ず書く箱 | 省いてよい箱 | 既定の共有範囲 |
|---|---|---|---|
| 部署の定例 | 決定事項・宿題・次回 | 話題ごとの要点 | 部署の全員 |
| 経営会議 | 決定事項(理由つき)・宿題・未決事項 | — | 経営メンバーと指定した人 |
| 1on1・人事面談 | 宿題(お互いの)・次回 | 決定事項(決めない場が多い) | 作成者だけ。必要な部分のみ別途共有 |
| 採用面接 | 評価の根拠・次の選考への申し送り | 次回 | 採用担当と面接官 |
| 社外との打ち合わせ | 決定事項・宿題(自社側/相手側)・次回 | 話題ごとの要点 | 関係者のみ。社外秘の扱いを確認 |
1on1 や人事面談は、決定を目的にしない場です。ここに「決定事項」を必ず書かせると、無理に結論をひねり出すか、空欄が続いてテンプレートが形骸化します。代わりに「お互いの宿題」と「次回に話すこと」を残し、健康・家庭・評価に関わる内容は既定を非公開にして、共有するときは人単位で範囲を決めます。
議事録を社内Wikiのデータベースに置くと、何が変わりますか?
会議ごとに散らばっていた議事録が、日付・会議体・参加者で絞り込める一覧になり、宿題は担当者ごとの一覧として横断できます。ページを1枚ずつ作るより、「議事録」データベースに行として作る方が続きます。
議事録をフォルダにページとして並べる運用は、件数が増えると「先月の定例はどれか」を探す作業が発生します。データベースにすると、各行が1回の会議になり、会議日・会議体・参加者・関連する案件を項目として持たせられます。カレンダー表示にすれば月ごとの会議が並び、絞り込みで「経営会議だけ」「山本さんが参加した回だけ」を取り出せます。
もう一段進めるなら、宿題を別のデータベース(タスク)にして、議事録の行からリレーションでつなぎます。宿題の担当者列を従業員名簿から選ぶ型にすると、「高橋さんの宿題一覧」を担当者ごとのビューで見られ、期限が近いものをカレンダーで確認できます。議事録に書いた宿題を、別のタスク表に転記する作業が無くなるのがこの型の利点です。リレーションとロールアップの意味は 用語集 にまとめています。
さらに、手順書やルールのページから議事録にリンクしておくと、「この手順はいつ・どの会議で決まったか」をたどれます。逆方向に、議事録から「どの手順書が参照しているか」を見るには バックリンク を使います。手順を書き換える前に影響範囲を確認できるので、Wiki の中で情報が孤立しません。
AI議事録と併用するとき、人は何を確認すればよいですか?
決定事項と宿題の2箱だけを、文字起こしと照らして人が確定します。話題ごとの要点は AI の要約をそのまま使い、全文は折りたたんで根拠の確認用に残します。
AI議事録を入れると、文字起こしと要約は自動で手に入ります。それでも「議事録を書く仕事」が消えないのは、AI の要約をどこに、どの型で残すかが決まっていないからです。上のテンプレートで言えば、AI の要約は【話題ごとの要点】の欄に入り、【決定事項】と【宿題】は記録者が要約と文字起こしを見ながら確定します。金額・期限・採用判断・人事上の決定は、要約の言い回しをそのまま採用せず、文字起こしで根拠を確認してから書きます。
確認の順番は、(1) 決定事項を要約から拾って文字起こしで裏を取る、(2) 宿題の担当者・期限を本人に確認する、(3) 未決事項と次回を追記する、(4) 要約と全文はそのまま残す、です。全文を最初から読み直す必要はありません。この順番を決めておくと、会議直後の10分で議事録が確定し、24時間以内に共有する運用が現実的になります。
録音の同意は方式に関係なく必要です。会議の冒頭で目的と共有先を伝え、同意が得られない場合は録音せずメモに切り替えます。Botなし方式が向く場面や共有範囲のルールは AI議事録を社内Wikiに残す に詳しく書いています。
ChordOne Note でこのテンプレートを運用すると?
「議事録」データベースの行テンプレートに上の型を登録し、宿題の担当者列は従業員名簿から選び、AI議事録の要約を同じ行に残します。テンプレート・名簿参照・AI議事録がすべて標準機能で揃います。
ChordOne Note のデータベースでは、「新規」の横の矢印から行テンプレートを選べ、項目の初期値と本文の型を登録できます。上のテンプレート本文を「定例」「1on1」のように複数登録しておけば、会議のたびに同じ型で書き始められます。既定のテンプレートを決めれば、迷わず新規作成できます。
宿題の担当者は、列の種類を「従業員」にすると名簿から選ぶだけで、部署も自動で埋まります。異動や退職があっても、誰の宿題だったかを追いかけられます。宿題を別のデータベースにして議事録の行とリレーションでつなげば、担当者ごとの宿題ビューや期限のカレンダーが作れ、「状態が完了になったら依頼者にアプリ内通知」のような オートメーション も設定できます。
AI議事録は Chrome 拡張から本人が録音し、Bot を会議に入れません。会議の種類に合った要約(決定事項・宿題・話題ごとの要点)が先に表示され、文字起こしの全文は折りたたみで確認します。新しい議事録は作成者だけが読める状態から始まるので、1on1 や面談の記録を既定で非公開にする運用がそのまま実現できます。同じ時間帯の 1on1 や面接候補者には自動でひも付きます。追加費用はなく、従業員20名までは無料です。機能の詳細は 機能ページ、料金は 料金ページ をご覧ください。
よくある質問
議事録は会議後いつまでに共有すべきですか?
当日中、遅くとも24時間以内が目安です。決定事項と宿題の2箱を先に確定して共有し、話題ごとの要点はあとから追記しても構いません。
テンプレートの項目が多くて、現場が書いてくれません。
「決定事項と宿題だけは必ず書く」を最低ラインにして、他の箱は省いてよいと明示してください。項目を減らす方が、詳しく書かせるより定着します。
AI の要約をそのまま決定事項にしてよいですか?
決定事項・宿題・金額・期限・固有名詞は、記録者が文字起こしと照らして確認してください。要約は入口であり、確定した記録は人が確認したものです。